レッドリスト考察

 本年度(4月から)の調査がスタートします。最初は京都。特定の虫を探すのですが、対象となっているのがハエ。マイナー昆虫は好きですけど、本種のように生態の分からない種がレッドリストに挙げられても、保全対策どうすればいいのか困るだけのような気がします。例えばカワウソのように、本当に絶滅寸前という状況なら、確認された場所に手を加えないでと言うこともできますが、そういう種があちこちにいたら、まともな事業もできなくなるし、たくさんいるじゃないとレッドリストの価値まで下げかねません。特殊な環境に住んでる昆虫だと、生態が分かれば普通に見つかり出すことも多々ありますので、選定には慎重にお願いしたい。

 ついでに京都のレッドリストを見ていたら、普通種がいたので、おや?と思ったら、選定理由が「模式産地(学名をつけた時に、元となる固体ホロタイプを採集した場所)」だそうだ。学名をつけた人の思い入れは良く分かるが、、、、、

 現場で携わっているアセス関係者は、レッドリストについていろいろ思うことがあると思うので、今年の昆虫学会ではレッドリストを取り上げる予定です。