シーボルトの絵師 川原慶賀

 長崎に帰ったときに、長崎歴史博物館の「シーボルトの水族館」という企画展を見てきました。

http://www.nmhc.jp/information/info/index.html#1

 メインは、シーボルトの指示で川原慶賀が描いた魚の絵。鱗の1枚1枚まで丁寧に描いてあり、
繊細で素晴らしかった。あのようなリアルな色付けは線だけより遥かに難しい、、、というより、センスがないと無理そう。

 ちなみに川原慶賀の絵で一番気に入ったのは、紙本著色瀉血手術図。痛がってる患者の顔を見てると、クスッと笑ってしまいます。

http://www.pref.nagasaki.jp/bunkaDB/bunkazai/pdf/00042.pdf

環境調査業界で生きる道in昆虫学会 神戸

 今度の昆虫学会で発表することになりました。

タイトルは
 「環境調査業界で生きる道−自営業編-」

 神戸大学で9月17日、D会場で16−18時のうち15-20分程度の予定。

実はまだ、考え始めたばかりなのですが、次ぎの3点についてお話したいと思います。

1、業界についての説明と、働くにあたって必要とされる事
2、業界における分類学者の役割
3、これから。働きやすい環境を作るには?

環境省レッドデータリスト 更新

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=8648

171種から239種に増加したそうです。

 まだよく見てませんが、ちょっと一言。

1、特定の県や地域にしかいないものを環境省レッドとして全国版に入れる必要があるのだろうか?県版レッドで指定でも良いのでは。

2、広い地理スケールで見ると個体密度は少ないんだけど、特定の県や地域だけで考えると、わりと多く見られる事もある。この場合、どうなんだろう。広域的な視野で保全策を練る必要があから指定されていた方が良いこともあるだろう。しかし、一方で、多産地のアセスでは、そのような種が毎回多数確認されて、結局、どこにでもいるから問題無しという処理をされるだけ。労力と税金が浪費されるだけのような気がする。

環境省版と県や地方版レッドデータブックの連携を考えるべきだと思う。

選挙 環境政策の比較

マニフェストを政策ごとに比較しているサイトを見つけました。
これは環境政策について。
http://www.senkyo.janjan.jp/special/2007sanin/hikaku_kankyou.html

温暖化防止が主要な争点になってるようです。

生物多様性について具体的?な政策が書かれてあるのは--党だけか。

未知の分類群の同定に取り組む方法

 私は、本来、蛾が専門、、、、なんだけど、仕事上の必要性から、いろんな無脊椎動物に手を出しています。
 もともと私にとって未知の生き物だった、トビケラ、カワゲラ、カゲロウなど底生動物、カニムシ、ミミズなどなど土壌動物、節操なくいろいろ開拓しています。

未知の生き物に取り組む時には、 

まず準備
1、資料を集めて整理する
2、相談できる専門家をつかまえる
3、良い顕微鏡を買う
4、採集、解剖、保存の方法を調べる
5、形態の用語を調べる

実践では、
1、外見の絵合わせだけに頼らない。記載分を読み、こまかい特徴まで確認する。
2、分布、生息環境、稀かどうかなどの情報と照らし合わせる

あとは日々の繰り返し。忘れないように。


おかげさまで、未知の生き物に取り組むのに、慣れてきたような気がします。
とはいえ、そんなに簡単じゃないです。資料集めるといっても入手困難なものが多いし、顕微鏡だって高額だし、それぞれの分類群で形態の呼び方が独特で、何を示してるのか分からない事もしばしば。文献を解読するのも一苦労です。

もっと楽になるようにならないかな?
そろそろイッパイイッパイなんだけど、、、、
まだ手を出したい分類群があります。