日本動物分類学会シンポジウム「淡水無脊椎動物の分類と社会との接点」

昆虫学会は明日からで、若手懇の発表は明々後日に迫ってきました。
OHPは完成したので、それを見ながら適当に話します。

昆虫学会の後、こっちにも行く事にしました。青森県弘前は遠いなー。
初めて夜行列車を使います。


日本動物分類学会シンポジウム「淡水無脊椎動物の分類と社会
との接点」
日時: 9月20日(木)18:00−21:00
会場: 弘前大学総合教育棟404講義室
責任者: 大高明史(弘前大学

要旨および概要
近年、身近な水辺への関心の高まりを受けて、専門家だけで
なく、一般市民や子どもが淡水動物の分類に触れる機会が増え
ている。また、淡水動物の分類の知見は水環境を評価する際に
もしばしば応用される。このシンポジウムでは、分類研究の応
用事例やその際の問題点などについて,さまざまな立場から淡
無脊椎動物の分類研究に取り組んでいる演者による話題提供
を受け、分類と社会や教育との接点について幅広い議論をした
い。

プログラム
1.大高明史(弘前大学)淡水動物分類研究会の取り組み
淡水無脊椎動物に関する分類研究の成果の統合や公開、情報
交換などを目的として、分類学者を主体とした「淡水動物分類
研究会」を2000年に組織した。研究会で行ってきた活動のうち
、1)日本産淡水動物の分類情報の公開、2)分類標本の所在
調査と適切な管理に向けた取り組み、3)同定のワークショッ
プなどについて紹介する。

2.谷田一三(大阪府立大学分類学と応用生態工学
河川法の改正で、環境が河川管理の目標に入ってから、河川
における生物多様性の把握と保全は重要な環境目標になった。
河川水辺の国勢調査は、この現状把握のための大プロジェクト
である。この国土交通省が主導する調査と分類学の社会的要請
とを中心に話題提供をする。

3.高島義和(北海道富良野市)淡水動物の同定について
環境についての関心が高まる中、分類学を専門に研究したこ
とのない人々が淡水動物の同定にかかわる機会が増えてきた。
しかし、提出される同定結果には、必ずしも信頼のおけない部
分も散見されるのが現状である。淡水動物の同定に関する問題
点を指摘し、改善策を提案する。

4.倉西良一(千葉県立中央博物館生物多様性分類学
私達をとりまく環境問題として『生物多様性』の劣化が大き
く取り扱われるようになってきた。『生物多様性』の概念の構
造、問題の所在について解説し、『生物多様性
の具体的な問題と分類学がどのような接点を持つかについて話
題を提供したい。