保全すべき場所の選定

 昨日まで宮古島で開発に伴う生物調査をしてきました。今回は事業計画が変更出来る段階なので、保全すべき場所を設定して、そこを残すよう提言する予定です。たいてい事業変更が出来ない事が多いのですが、本来はこうあるべきだと思います。
 保全すべき場所の選定には次の基準を考えています。
 (1)レッドデータリストに挙げられているような保全すべき種の生息場所
 (2)種多様性が高い場所
 (3)地域希少種の割合が高い場所
 (4)生態系の機能から考えて重要な場所

(1)絶滅危惧種など、保全しないと存続の危機にある種については、種ごとに対策をとる必要があるでしょう。

(2)種多様性が高い場所というのは、その場所を利用する種が多く、もしその場所を改変したら多くの種に影響があると考えられます。

(3)事業地とその周辺地域(対象地域)において、生息面積の小さい種を地域希少種と呼ぶことにします。この様な種は、生息場所における改変が小規模でも、割合からすると大きく生息面積を減少させることになり、そのため対象地域において改変による絶滅可能性が高いと考えられます。

(4)水の浄化をになっている干潟や、海の魚の生息に影響を及ぼす魚つき林など。